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2026/08/14/金
グラフペーパー名古屋より、要返信のお報せ 「Re:」2026年、秋冬編
グラフペーパー名古屋より、要返信のお報せ 「Re:」2026年、秋冬編
グラフペーパー名古屋と、グラフペーパーを主宰する南貴之との間で往復書簡的につくられる別注企画、「Re:」。
同店の店長&バイヤーの小久保建と南による、恒例の対談…のはずが、南から「ごめん、俺、その日行けないわ」の連絡が!
やむなく、今回は小久保単独でのインタビュー形式にてお送りします。
Re:の名を冠しながらも来ない返信、レスポンスはなく…。
まぁ、返事を待っているその間に、意外と絆が深まったりするのかも。
閑話休題、秋冬企画のイントロダクションの始まりです。
―最近はRe:のたびに行なっている対談ですが、残念ながら、今回は南さんがご都合合わず不参加です。
そのうちこうなるんじゃないかとは思ってました。
―ですよね。せっかくなので、小久保さん側から見た新しいRe:について、聞かせてもらえたらなと。リクエストをする前のことだったりも。
なるほど。Re:が返ってくる前ってことですね。
―でも、以前にRe:は大体、年に2回ペースだと聞いた気がするんですが、今回はスパンが短くないですか?
そうなんですよ。前回は4月だったから。春夏はグラフペーパー名古屋の周年に合わせたタイミングにやることが多くて、そうなりがちなんですけど。
―そう考えると、小久保さんは割と一年中、Re:の企画について考えてるような感じになるんじゃないですか?
そうです。大変です(笑)。でも、取っ掛かりは自分たちのほうからつくりたいなとは思ってるから、それでいいかなって。(グラフペーパーの母体の)アルファの営業の方や生産の方たちも巻き込んでやるんですけど、やっぱり一番最初の一歩は南さんに話すところから始めてます。そうじゃないと、このシリーズが何のこっちゃわからなくなっちゃうと思うので。
―Re:はその辺の流れというか、ストーリー自体が個性でもありますもんね。
はい。つくるものも、ただ「これ欲しい!」だけでやってるわけじゃなくて、同じタイミングで僕らはコレクションのインラインの服を着るわけなんですけど、その内容を見たときに、「一緒にこういう服があったらな」っていう感覚から始まることが多いです。だから、やっぱりそのシーズンの展示会中に話をすることが多いんですよ。
―後々電話で…とかよりも、会って話すほうがアイデアが形になりやすかったりするものですか?
それもあります。確かに電話、あんまりしないですね。したこともあるんですけど、一度すごい怒られたんで。
―え? 何でですか?
「俺、今日休みなんだよ!」って(笑)。

―すごい想像つきました。
僕も「でも、思いついちゃったんで」って。そう考えると、やっぱりアイデアが思いついたタイミングにすぐ話してるかもしれないです。そのときは南さん、夏休み中で宮古島だかどっかに遠出してたらしくて怒ってたんですけど、そのまま普通に「こういうのどうですか?」って話し続けました。
―カオスですね。
でも、南さんは結局「何だよ、言えよ!」って言って話聞いてくれるんですよ。カワイイですよね。
―あれ。何だかちょっといい話に。
こうやって上げておけば、間接的に僕の評価も上がるかなって。
―好感度の低い意見ですねぇ。
(笑)。という感じなので、秋冬はもうちょっと自由です。ローンチのタイミングも、商品が上がり次第っていう感じです。
―野菜みたいな。
はい。採れたてをお届けです。今回で言えば、インラインにあるパンツに、上(ジャケット)があったらいいなってところから始まっていて。だから、納期はそのチノパンに合わせてもらいました。このジャケットのほうは展示会が終わってからひらめいて、急いで南さんに掛け合いました。展示会が終わったらすぐにオーダー数をまとめて量産のために生地を発注しないといけないから、共布でやるにはそのタイミングがほぼラストチャンスなんですよ。

―ブランドとお客さんの、本当に中間でアイデアを出してるんですね。小久保さんは。
本当にそうだと思います。このチノパンもずっと人気なんですけど、何人かのお客さんから、「この生地のジャケットはないの? あったら欲しいんだけど」って言われて。昔は実際に、このウェポンの生地でセットアップをつくってたんですよ。確か3、4年前までは。でもベージュの上下とかだと玄人向けというか、やっぱりちょっと出番が減るけど、今回新色で出た黒ならみんな着たいだろうなって。

―新色の登場のタイミングで、過去のアーカイブの復活を提案したんですね。
そうなんです。だから結構、理に適ってるというか。Re:だけに。
―そういうのは使わないですね。
いいコメントできたと思ったのに(笑)。でも、このジャケットは裏地なしなんですけど、グラフペーパーだとそれも結構珍しくて。いくらエアコンが効いてるからって、裏地があるとちょっと暑かったりすることも多いですし。
―袖まで裏地なしなんですね。
そうです。カジュアルなんで、袖を捲っちゃってもいいですし。でも本切羽で、このあたりの仕様は昔あったものと一緒です。ただ、昔あったそのジャケットはサイズ感が小さいか、超オーバーサイズかのどっちかだったんです。でも、僕はそのサイズ感も好きだったんですけど、そのサイズ感だと小柄だったり背の低い人は手を出しにくいだろうなと思ったから、形は完全に変えてもらいました。

―確かにゆったりはしてますけど、すっきりして見えますね。
グラフペーパーには珍しく、着丈もそんなに長くないボックス型で、いろんな体型の人に対応してくれるなって。原案は僕が出しましたけど、実際はそんなに単純じゃなくて、アルファチームがいろんな調整をしてパターンを引き直してくれて、このバランスになりました。
―なるほど。あとはタートルネックのニットですが、珍しい色ですね。
こっちが展示会中に南さんに相談してつくってもらったやつですね。この秋冬のグラフペーパーが“フィールドワーク”っていうテーマでミリタリーやワーク色が強い内容なんですけど、ブラウンとかスモーキーなグレーとか、そういう渋いカラーが多いんです。いつもグラフペーパーってベースになる色と、アクセントになるちょっと飛んだ色があることが多いんですけど、今回は差し色がないなと思って。グラフペーパーって割と特殊な色合わせをするんですけど、それがすごく格好いいんですよ。蛍光イエローが突然入ってきたりとか。

―そういう役割のものが欲しかったと。この発色のいい赤とオレンジにされた理由は?
漠然と僕が好きな色なんですけど、生産チームのみなさんと結構話しました。たとえばこのオレンジだったら、ブラウンのブルゾンにこういうオレンジを挿してたりっていうことは過去のコレクションにもあったもので。今季のインラインのベージュにこういう赤を合わせるっていうのは完全に僕が好きな組み合わせ。好きなハリウッド女優の人がいるんですけど、その人の私服がすごくオシャレで、ベージュのコートに赤いニットとかの組み合わせがよく出てくるんです。どちらの色も、今回のコレクションに挿し込まれても違和感がないものにしたいなって気持ちがありました。


―結果ビビッドな2色になったわけですね。
実はもう一色、蛍光イエローもあったんですよ。だけど、このウールだと望む色が出せなくて見送りになっちゃって。そっちは完全に昔のマルジェラの影響ですね。蛍光イエローにベージュのコートを合わせてたことがあって、あれをやりたかったんですけど、蛍光感が出なかった…。
―発色がかなり重要なアイデアですもんね。
そうなんです。この赤とオレンジも、たぶん何度もやり直してくださってるはずです。生産の方も、だいぶ染色の職人さんに無理を聞いてもらったっていうようなことを言ってました(笑)。このニットはウールの天竺なんですけど、インラインではボーダーだけで。でも、このゆったりしてて裾がリブで絞られてないバランスがすごく着やすいんですよ。シャツの下に着たりしても変なボリュームにならないし、タックインもしやすくて。スウェットの下にも着やすいですよ。

―経験者の視点が生きていると。
グラフペーパー名古屋は吹き抜けになってるから冬場寒いんですよ。冬寒くて夏暑いっていう。
―そういう意味でも外せないレイヤードだと。
そうです。最初、南さんに「差し色が欲しくて…」って言ったら、「茶色とかあるだろ」って言われたんですけど、「それは差し色」じゃないです、って返して。そしたら、「まぁな…」って(笑)。それがほぼOKの合図ですね。
―独特すぎてわからないです。
なかなかチャレンジングな色だから、「この2色で大丈夫なのか…?」って最初は言ってましたけど、最終的には「まぁ、お前がそう言うならいいんじゃない」と。信頼厚いなぁって(笑)。

―Re:も回数を重ねて、ちゃんと熱量を持って形にして、お客さんもそれを欲しがってくれるという図式ができていますもんね。
そうそう。信頼と実績のRe:です。もう、それだけ書いておいてください。
